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事実を整える

政治関連など報道されていることで、よくわからない点や誤解が多い点について、事実に基づいて整理します

浜渦武生元副知事の「偽証」疑惑:百条委員会による印象操作

 

浜渦武生元副知事による、2001年7月に東京ガスと土地取得交渉の基本合意後の指揮系統に関する証言が「偽証」にあたるのかという問題ですが

 

 

政治工作で議員が結託すれば、簡単に「偽証」認定ができる

 

 

この点を知らないと、「真実として偽証がなされた」という評価をしてしまいます。

 

 

では、どういう発言が「偽証」に当たり得るとされているのか確認しましょう

 

 

発言の内容

headlines.yahoo.co.jp

 

  • (上述の2001年7月以降)「そこから先は一切触っていない」
  • 瑕疵担保責任免除規定が盛り込まれたことについて)「知らなかった」
  • (2003年5月に共産党員が浜渦氏の指示に対する土壌汚染の交渉の報告などのために作成したとみられる浜渦氏宛ての文書を直接見せ)「(受け取った)記憶にありません」「指示をした記憶はありません」

 

 

これらの発言が「偽証」と目されているところです。

 

 

百条委員会における「偽証」とは?

 

 

さて、私はここまで、カッコ付きで「偽証」という言葉を用いてきました。

 

偽証 

 

でもないし

 

偽証罪や「偽証罪

 

でもありません。

 

 どういうことか?

 

 

実は、百条委員会で「偽証」認定がされたからといって、偽証罪の罪を負う訳でも、直ちに刑罰が科されるわけでもないのです。

 

 

地方自治法の規定

 

 

「百条委員会」の名称の元である、地方自治法100条を見てみましょう

 

 

地方自治法100条第7項

第二項において準用する民事訴訟に関する法令の規定により宣誓した選挙人その他の関係人が虚偽の陳述をしたときは、これを三箇月以上五年以下の禁固に処する

 

地方自治法100条第9項

議会は、選挙人その他の関係人が、第三項又は第七項の罪を犯したものと認めるときは告発しなければならない但し、虚偽の陳述をした選挙人その他の関係人が、議会の調査が終了した旨の議決がある前に自白したときは、告発しないことができる。

 

 

7項で規定する罰則は禁固刑であり、重大です。これは、民事訴訟法では証人に対して偽証罪が規定されていないこと、民事訴訟法209条1項で当事者に適用される偽証罪の罰則である過料よりも重大なものです。

 

 

このような国家刑罰権の発動を、「議会」にさせるというのはおかしな話です。東京都議会は、「裁判所」ではないのですから。したがって、9項において告発義務が議会に課せられているのは、偽証罪として罪を負わせるためには刑事告発をし、裁判所における裁判という手続きを経る必要があるという意味です。

 

これは、憲法32条で『裁判を受ける権利』が保障されていることから当然に導かれることです。

 

事実として、前回2005年に浜渦氏が東京都議会の百条委員会で「偽証」認定を受けた際には、告発がなされていません。(浜渦氏が自白をしたのか、自白してないのに議会が告発していないのか定かではありませんが)

 

 

したがって2005年の当時、浜渦氏は「偽証」認定をうけながらも、浜渦氏は禁固刑に処せられていません。

 

「偽証」認定の意味

 

 

告発を行う前提として東京都議会が多数決で「偽証」と認定をするのであり、警察、検察官の調査や裁判所による判断が介入するわけではありません。

 

 

「偽証」かどうかは、多数決で決められる

 

 

要するに、都議会の議員たちが結託して、『「偽証」ということにしましょう』と言えば、簡単に「偽証」認定ができるということです。そのためには、本当に「偽証」なのかということについての厳格な調査などなくとも可能なのです。
本来はそうすることが求められていますが…

 

 

仮に今回の件で「偽証」認定を受けたとしても、その「偽証」認定は、刑事裁判で検察官に求められる立証の程度である「合理的な疑いを超える程度の証明」があったとは直ちには意味しません。よって、その後に刑事裁判になっても偽証罪に問われない可能性は残ります。

 

 

しかし、一般人が報道から受ける印象は、「真実として偽証がなされた」というものになる危険性がきわめて高いモノです。

 

 

したがって、印象操作として「偽証」認定がなされ、浜渦氏に対して政治的圧力をかけて告発をしなくても済むようにする可能性が極めて高いです。

 

 

浜渦氏の記者会見の法的意味

 

www3.nhk.or.jp

 

以上の次第ですから、浜渦氏が反論の記者会見を行ったことには以下の意義があります

 

 

  • 前回と異なり、今回は都議会が「偽証」認定をしても受け入れるということはしないという意思表示
  • 仮に「偽証」認定がなされても「自白」はしないという決意
  • つまり、議会は告発を迫られ、刑事裁判で検察官の捜査と裁判官による公平な判断の下に、疑惑が合理的ではないということを晒すということ

 

 

そして、これらからさらに進んで、以下の意図がある可能性があります。

 

 

  • 共産党員が出した証拠の側に偽証の疑いがあるのであれば、そのことにつき逆に浜渦氏側が告発する
  • 偽証でないとしても「偽証」認定がされれば浜渦氏側から裁判を起こす。
    自分が被告人となる裁判とは別個に、という意味です。

 

 

浜渦氏は「偽証」と認定されるに値するか?

 

立証責任は都議会側にある

 

 

「あなた」

 

 

「今私のブログを読んでいるあなたですよ」

 

 

「殺人を犯しましたね?」

 

 

「やってない?やってる奴はみんなそう言うよ。」

 

 

「やってないことを証明しろよ!」

 

 

……

 

 

このやりとりがおかしいことは明らかですよね?

 

 

浜渦氏が積極的に自分の潔白を晴らすなどという必要性はゼロです。

都議会が立証しなければなりません。

 

根拠となる物証の欠如

 

都議会浜渦氏への報告書があるから関与があったとしていますが、それについて本当に浜渦氏に届けられたものなのかの調査を議会は行っていません

 

また、そのような報告書があるというのなら、浜渦氏から何か指示書などのようなものがある可能性があるのに、それについては全く触れられていません。

 

こんな程度の立証で人を禁固刑に処す「偽証」認定をするのは恐ろしいモノです。

もしこのような状態で「偽証」認定がされても、告発が受理されるとは思えません。

 

よって、都議会側が「勝つ」ためには、浜渦氏に「自白」させるよう圧力をかけるしかありません。

 

浜渦さんやそのご家族のご無事をお祈りしてこの記事を締めたいと思います。

 

 

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